大学授業が始まりました「映像と色彩」
4月春学期が始まりました。
今年はすべて対面授業でスタートです。
コロナの感染リスクはまだまだ心配ですが、やはり実際に学生の顔を見ながらの授業は良いですね。
4月1回目の授業は学生の顔も緊張感が少しあり、やる気に満ちていてとても好きです。
今学期はブログで少し授業の内容をご紹介します。
私はアナウンサーですが、大学では色彩の専門家として表現文化論を教えています。
主に「アニメーション映画における色彩表現とその効果」です。
題材としてはジブリ作品とディズニー作品を入り口に最新アニメなどもまじえて
文化や影響など考察しています。
初回ですので、できるだけ興味を持ってもらうようにいろいろ工夫しています。
中でも例年好評なのが各国のポスター比較です。一部をご紹介します。
いくつものポスターを比較して、日本独自の表現方法を感じてもらいます。
ディズニー・ピクサー『リメンバーミー』私のとても好きな作品です。
ポスターは国によって大きく表現の仕方が違います。
いちばん大きい違いは日本は後ろ姿でアメリカはど正面です。
日本のポスターはテキストが多いです。
他には中国バージョンポスターは犬のダンテは登場していません。
なぜ?どうして?と考えるのはとても楽しい頭の体操です。
まず初回では、様々なポスターから、色の大切さはもちろん
「その国の文化で表現が変わる」「今自分がいるところや思考だけがすべてではない」
ということを初回で理解してももらいます。
次に、『借りぐらしのアリエッティ』みなさんはどちらのポスターの心惹かれますか?
『借りぐらしのアリエッティ』日本のポスターは色彩的には補色の関係にあり、インパクトがあり美しいポスターです。
でもリアリティを表現しているのは、北米版だと思いませんか?
ただ面白いことに複数の学生は北米版を見て、「なんだか怖い」と言いました。
こうして見ていくと、文化や習慣の違いで心に刺さる表現は違うということが分かります。
ではまた次回に続きます。