色のユニバーサルデザイン UDアドバイザー資格取得

大平雅美です。
色彩研究を始めて30年以上になりますが、色彩の新しい資格を昨年取得いたしました。
色彩検定「UD級」合格:色のユニバーサルデザイン UCアドバイザー資格取得
誰もが区別しやすい色の選び方を学び、社会において推進していく役割を担っています。
ユニバーサルデザインカラーを勉強していろいろ視野が広がりました。
これまで気づかなかったことに多く気付けるようになりました。
最近の色の話題で言うと、つい先日「青い救急車」がニュースになりましたね。
これは空や雲、海といった自然がモチーフだそうですが、
NPO法人のカラーユニバーサルデザイン機構がデザイン面の検証を担当し、
色の見え方が異なる人にも分かりやすいデザインを示す「CUDマーク」も取得したとのことです。
ユニバーサルデザインについて色の面から見ると、日本で色覚異常と呼ばれる人は、
男性は20人に1人、女性は500人に1人と言われています。
意外に多いという印象ではありませんか?
これらに人は赤い色が暗い色(茶系)などに見え、赤の区別がつきにくい人が多いのです。
ただし現在の法令では救急車の色は白と決まっているために、
青い救急車は緊急性が低い傷病者を搬送する民間用の救急車として導入を目指すとのこと。
こうして社会の色も時代に合わせてどんどん進化、変化していきます。
また色覚異常の人だけでなく、高齢者になると色の見え方は変わってきます。
白内障や緑内障なども多くなってきます。全体に黄色っぽく見えたり、かすんだりということで
加齢による色の見え方に対する対応も必要になってきますね。
バリアフリーとユニバーサルデザインは似ているようで違います。
バリアフリーは主に後から除去、不可するデザインのことを指します。
ユニバーサルデザインは、「できるだけ多くの人が使いやすいように配慮されたデザイン」のこと。
高齢者、子供、障害がある人、外国人など多くの方が快適に利用することができるように
最初からデザインを行うことなのです。
多くの自治体では、カラーデザインのユニバーサル化が進んでいます。
東京都カラーユニバーサルデザインガイドライン
鳥取県カラーユニバーサルデザイン (シンプルで分かりやすいです)
全国の自治体での取り組みは活発で、主に印刷物や公共物の改善が実際に行われています。
様々な人が利用する場所や情報なので、ぜひユニバーサルデザインの先端を走ってほしいです。
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さて私たちが良く知っているもので言うと、
以前からある最も好例は、東京地下鉄の路線図ですね。
複雑に絡み合った路線が見事に分かりやすく表示されています。
これも当初のものから見えにくい色を改善したり数字化するなど改定を繰り返して今に至ります。
この路線図は本当にお見事です!
公共の鉄道ということで、東京と大阪で面白い違いがありましたのでご紹介します。
東京の山手線JRの駅、黄緑色の見慣れた色です。
では大阪環状線のホームです。
文化の違い?色の好みの違い?面白いですね!
大阪環状線の足型、なかなかインパクトがあります。
思わず、ここに合わせてしまう強制力がすごいですね。
赤、白、黒のなんて分かりやすい強い色の組み合わせでしょうか!!
色覚異常の方には、この赤は茶色っぽく見えますが、
足型の白黒は鮮明に区別ができますので、良いデザインですね。
これからも街中で、ユニバーサルデザインのカラーを見つけていきましょう。