【色彩術】知らないと人生100倍損をする色彩効果術2『魔女の宅急便』    

3秒で整う!実際に使わないと人生100倍損をする色彩術
IMP(色彩インプレッションと色彩心理と色彩生理)カラーを活用しよう!

         I  :impression 印象 

             M :mental  メンタル

             P  :physical フィジカル

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〇アニメーションには色彩の魔法が盛りだくさん
私は「映像と色彩」の研究をしています。
特に自由に色を決められるアニメーションは色彩の効果が至るところにあります。
まずは皆さんがよくご存じのアニメーションの色彩マジックからご紹介します。

スタジオジブリ『魔女の宅急便』キキの赤の秘密

現在新作のアニメーション映画『君たちはどう生きるか』公開中のスタジオジブリの宮崎駿監督。
これまでの作品もすべて世界中で大人気です。
宮崎監督は10代の女の子をヒロインにした数々の名作を世に送り出してきました。
中でも『魔女の宅急便』は好きな方も多いでしょう。
ユーミンの「やさしさに包まれたなら」が主題歌でつい口ずさんでしまいます。
あらゆる世代の方に愛されている「魔女の宅急便』
実はここでも色彩のメッセージがふんだんに取り入れられています。

 

『魔女の宅急便』は児童文学の角野栄子さんの作品が原作です。
13歳になった魔女キキは、大人になるために一人で1年間の修行に出なければなりません。
特技は「飛ぶこと」だけ。
こんなキキが見知らむ街で出会った人たちの優しさに触れ成長していくストーリーです。
もちろん原作の素晴らしさはいうまでもありませんが、
文字を映像にしてどう動かすかのワクワクはまた特別の期待感があります。
原作のキキをどんな風にイメージさせるかは監督次第です。

ここでのポイントはヘアバンド!大きくてかわいい「真っ赤なリボン」
原作の表紙のキキとはイメージがまったく違うことが分かるでしょう。
宮崎監督が考えた思春期の表現が、この顔の半分の大きさがある特大赤いリボンなのです。

インタビューの中で監督は、
「これが思春期です。このリボンが少女を守っている。思春期ってそういうものでしょう」
と話しています。誰にも相手にされずにつまらないことや、好きな異性のことを思うことや、
自立ってなんだろうと悩む、そんな少女から少し大人になる過程の可愛さやもどかしさ、
危なっかしさなどを「赤い大きなリボン」に託したのです。

そう思うと大きく上を向いて羽ばたくように見えるリボンは心の不安や期待、喜びなどが
語らずとも見えてくるようです。これぞ、色彩マジックです。
アニメーション作品をこうして色彩の側面から再度見直してみると、
新たな視点や発見、新鮮な感動があります。
またたった1色の色が感情や溢れる思い、秘めた心を伝えることができるのです。