【色彩術】宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』ポスターの秘密、3色の色彩効果

3秒で整う!知らないと人生100倍損する色彩活用術 3

宮崎駿駿監督の最新作

『君たちはどう生きるか』

映画ご覧になりましたか?

賛否両論がありますが、82歳の宮崎駿監督がこれを作った!!というだけで実は感動です。

私は『千と千尋の神隠し』と『風立ちぬ』のイメージを強く感じました。

いずれも「生と死」「天国と地獄」「あの世とこの世」の対極を描き、
生きているとはどういうことかを示したものです。

鑑賞中に全部理解しながら観ようとすると、目まぐるしい展開に思考が
ついていけなくなるので、一瞬一瞬の映像を楽しめば良いと途中から私の頭を切り替えました。

色彩効果でいうと、たった1枚公開されたこのポスターの素晴らしさに尽きます。

「赤 黄 青」の色の三原色

そして「白」

 

これほどまでに人を惹きつけるポスターはありません。
◆赤字のタイトルは、まさに生きている生命の色「赤」、
ハッと生理的に心身が動く色です

あえて縦字で3行にすることでさらに人の心に刺さります。

 

◆青の部分は 「頭と眼球」
まさに「青」は思考する色、見る色、観察する色

◆黄色の部分は 「くちばしと眼球」
黄色のメッセージは、コミュニケーションです。
話す、触れ合う、親しむなど人間関係を表現します。
良く話す、だます、ユーモア、皮肉というメッセージがあることから、
このくちばしから発せられる言葉の数々に翻弄されることにもなります。

◆赤、青、黄 3色の効果
くちばしと二つの違う色を持つ目
青い目と黄色の目を持つアオサギ。

「表の目は明るい面を見ていても、内側には鋭く相手を見極め、
簡単には打ち解けさせない厳しく冷たく冷めた視線を持っていることが分かります。」

 

人は誰しも見た目だけではありません。
穏やかそうな人も心の内側には冷たい面を隠し持っている、、、。
そんな人間たちを表現しているように感じます。
だから、このアオサギを見た時に、なぜかドキッとするのかもしれません。

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人は色を見た時に様々な感覚や感情、生理的な現象が起こります。
たった1枚のポスターを見ただけでこんなに心が揺さぶられるのは、

さすが、ジブリ!さすが宮崎駿監督!

 

感動したり、考えたり、憤ったり、嬉しかったり、心配したり、
悲しんだり、まさに心を動かすこと
、生きていることではないかと
『君たちはどう生きるか』を鑑賞して思いました。

いろいろな意見がありますが、ぜひ先入観なしで観に行ってください。

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色彩の学び

左は色材の3原色  右は色光の3原色

色材はシアン、マゼンタ、イエロー、

色光は、赤、緑、青です。

色の3原色という時は、有彩色の代表色として、赤、黄色、青としています。

この他、心理4原色は、赤、青、黄、緑です。

印刷物や物品は色材、webや映像は色光

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3秒で整う!色彩効果術(『魔女の宅急便』の赤の秘密